「人として幸せに生きる」ためには、オンライン習慣を必要最低限に抑えることが大事であると多くの人に知っていただきたいと願っています。
はじめに
275分。
これは少し前に国が調査したデータによる、20代の平均インターネット使用時間です。1日に4時間35分もインターネットを使用していることになります。
管理人も え、そんなに?と思いましたが、近年の生活環境を見てみるとどうでしょうか。
スマートフォンの普及により、どこでもいつでも、SNS、動画サイトにアクセスでき、インターネットができる環境になりました。ついには電波がなくても動画を保存して見れるという機能まで出てきました。
便利な時代ですが、人体への悪影響も見逃せません。個人的には特に目にダメージが来ているな、と感じています。それでも無意識にネットニュースや動画サイトを閲覧しているときがあります。
今回紹介する本は、東北大の助教授さんがスマホが脳に及ぼす悪影響についてまとめた本です。
様々な実験からスマホの長時間使用が明確に悪影響を与えていることが分かります。
自分をコントロール出来なくなる?
インターネットがヒトに及ぼす悪影響についてです。
インターネット依存者と健康な人の脳の機能の比較をしたところ、ネット依存者は脳の感情の制御をする機能が低下していたことが分かっています。
さらに辞書とスマホで調べ事をするときの脳をモニタリングする実験では、スマホ使用時は辞書を使うときに比べ、脳が働いていないことも本書内で科学的に証明されていました。
今ではGoogleの他、お店探し、予約、決済などなんでもスマホで完結でき、スマホがない生活は考えられません。その結果、脳の機能低下に繋がってしまうのは皮肉な話ですね。
因みに、歳を取って涙もろくなったりキレやすくなるのは、加齢による感受性が変化ではなく、この脳の機能の低下によって起こるものです。
SNSで繋がるどころか孤独感UP
次はSNSがヒト及ぼす悪影響です。
海外でのアンケート調査にて、インターネット依存が高い傾向がある人は孤独感の高さに影響を及ぼしていることが分かりました。 さらに実験では孤独感について深堀をしています。
実際に会う対面のコミュニケーションでは孤独感の減少に影響がありましたが、インターネット上でのオンラインコミュニケーションでは、孤独感の減少にほぼ効果がなかったことが明らかになっています。
SNSではキラキラと成功している人、人気者が「オススメ」として目に入りやすく誘導するように作られています。 そのような人と自分を比較してしまうことも孤独感を感じる一因ではないでしょうか。
管理人はそれに気づいてからSNSの巡回を意図的に制限しました。SNSは目的もなく見てしまいがちですが、その行為で自分を苦しめてしまっては意味がありません。
使わず近くにあるだけで集中力は落ちる
スマホは近くにあるだけで集中力が下がるという、一見なぜ?と思いますが、読んでみると納得の実験結果が出ました。
集中力をモニタリングする実験にて、意図的にLINEの通知音を鳴らしただけで集中力が下がった結果が出たことが明らかになっています。
SNSの通知が来て、仕事や勉強の集中力が途切れたというのはよくありますね。 集中するぞ、というときはスマホは別室に置くか通知が分からないモードにする対策が必要でしょう。
対策は分析するか、仕組みを作る
これまで散々スマホを悪者のように書いてきましたが、、スマホ自体は悪物ではありません。 スマホに依存してしまうことこそが悪影響を及ぼします。
ではなぜ依存するのかというと、いつでも片手でSNSやネットが出来てしまうからだと管理人は確信しています。 使おう思えば根源なく使ってしまう、このことを頭に入れておくことが大切です。
もはや生活に必須なツールですので、あくまで便利なツールとして、スマホを使いこなすための仕組みを設けましょう。Youtubeなんて本当に休日1日潰せてしまいます。便利ゆえに困ったものです。
本書では実際に著者の方がスマホを使わないで生活してみるという体験談も載っていました。
感想
結局はどれだけ自己抑制できるかがカギなんじゃないかなと思います。無意識にスマホを触ってしまうという方はもう、触らないような仕組みを作っちゃいましょう。
管理人は家に買ったら、スマホはスマホホルダーに入れて家の中で持ち歩かないことを心掛けています。お風呂で使いたくなるんですが、我慢です。
SNSやインターネットとの距離感に悩んでいる方、スマホに依存しているなと思う方はぜひ読んでみて欲しい一冊です。依存の恐ろしさと、どう向き合うかの新しい考えが手に入ります。