はじめに
睡眠についての素朴な疑問です。子どもの頃は意識せずできていたのに、なぜ大人になってうまく取れなくなるのでしょうか。
それは、寝る前に考えすぎている=意識がはたらきすぎているためです。
17%。この数字は、睡眠に満足している日本人の割合です (※某電気製品メーカーが、約4000人に行った睡眠調査の結果)。つまり日本人の10人中8人以上が、自分の睡眠に不満を抱えています。衝撃的な結果ですが、毎日仕事のプレッシャーに悩まされている人も多いでしょう。
寝れなくなってしまう要因に、以下のことが考えられます。
・布団についてからも考えごとが始まる
・嫌なことを思い出してしまう
こうなってしまう原因は、だれにもやってきます。大事な試合前日、大勢でのプレゼン前日など、、
つまり、プレッシャーや嫌な記憶が、眠ろうとしているあなたにまとわりついて、眠りの邪魔をしてくるのです。
ちなみに管理人は、しょっちゅう体験してます。納期間近でのバグを発見したとき、お客さんへの作品披露の前日など(しゅっちゅうあるとダメなんですが、、)
今回の本は、そんな厄介な考えごとから解放されて、夜に眠りやすくなるための本です。
「無意識」の隠れたファインプレイとは?
そもそもここでいう無意識とは、自分の意志に関係なく、自動的に体にはたらく機能のことです。
イメージするなら、自律神経がぴったりです。自律神経は、意識せずとも体を健康に保ってくれます。呼吸は意識することなく行われ、暑いときは汗をかき、寒いと体を震わせて体温を上げてくれます。
ここから本題ですが、体に働く無意識の作用の中に、とっても大切な働きがあります。寝ている間に記憶の整理をしてくれます。
嫌なことがあったけど寝て起きたら忘れていた、思い出したけど大したことなかった。こんな経験はありませんか?
この答えは、本当は忘れたのではなく、無意識の記憶の整理によるものです。あなたが寝ている間に、無意識が記憶の整理をしてくれたのです。
無意識について、なんとなーくピンときたでしょうか?
なぜ寝る前に考えこむ1つの原因
今度は、なぜ人は寝るときに、考えこんでしまうのかです。
無意識の大事なはたらきを理解したうえで、原因を考えましょう。読み進めると、原因は人の性格にあるようです。
あなたの責任感が「強すぎる」
相手の怒りや不機嫌はあなたのものではないのに、相手の不快な言動の原因は自分にある、と責任をかんじてしまうから、ぐるぐると相手の気持ちを考えて眠れなくなる。
第1章:本当は寝たいのに…なんで頭がさえてきちゃうの?
相手になにかしらの不快な言動をされて、それが頭の中から離れない。その原因は、あなたの責任感が「強すぎる」からです。相手の不快な感情の責任をとろうとしているからです。
責任感が強いというと、一般的には長所に思われがちです。しかし、それが眠りにまで影響してしまうと、自分にダメージを与える短所に変わってしまいます。
ベッドの中でそうなったときは、「自分の責任感はすごいよね」と、自分の責任感の強さを認めてあげましょう。嫌な相手にそこまでしてあげる自分を褒めてあげましょう。
自分の中にある責任感の凄さを認めてあげると、その責任感はどこかにいき、いつの間にか眠りにつくとができる、とのことです。
負の考えや感情は、蓋をしても必ず浮かんでくるものです。 自分に負の感情があることを認めたうえで無意識さんに任せてみましょう!
試すべき魔法のフレーズ
では、どうやって無意識さんを使うのか編です。
本書には、ベッドで横になっているときに、無意識さんをはたらかせるためのフレーズが、全部で10個あります。
最終的な目的は、すみやかに眠りにつくことです。フレーズを頭の中で唱えることで、止まらない悩み・思考を、無意識さんにバトンタッチしましょう。
考えごとが多い管理人が、実践しているフレーズを一部を抜粋します。本書には抜粋した他にも、様々なシチュエーションに対応するフレーズが載ってます!
やることは、頭の中でフレーズを繰り返すだけです。ネガティブな感情を、ポジティブに変換していきましょう。
フレーズ:「花びら一枚一枚の価値」
過去にどんなことが起ころうとも、その過去の出来事は養分となり、私はどんどん美しく花を咲かせることができる。
第2章:唱えるだけで眠くなる…魔法の暗示フレーズ
唱えてほしい人:寝ようとしているのに、嫌な記憶がフラッシュバックしてしまう人に対して
イメージするのは、散っていく美しい花びらが重なるような光景です。その花びらを嫌な光景・記憶が形をかえたものとして捉えてみましょう。それらを養分にして、成長するのです。
フレーズ:「考える贅沢」
唱えてほしい人:寝ようとしているのに、ついつい自分の将来や先のことを考えてしまう人へ
イメージするのは、自分が贅沢にくつろいでいる光景です。寝る時間の考えごとを、贅沢していると捉えてみましょう。
個人的には、結構お気に入りのフレーズです。考えることは、自分の時間とエネルギーを消費するので、言われてみれば確かに贅沢。
でも本当の贅沢は、気が済むまで寝て、エネルギーを回復することです。このことを、お忘れなく。 個人的には、フレーズを使って「考える贅沢」を「眠る贅沢」に変えたいところです!
ストレスが消える呼吸法5回
ここまでで、今回のメインテーマの「無意識さんの使い方」はピンときましたか。ここからはプラスαとして、呼吸でストレス対処を考えます。
本書によると、前提としてストレスは蓄積するものです。ストレスは、言いたいことを今言ってもしょうがない、と我慢して言葉にしないでいると、体内にたまります。よってストレスは、言葉にすることで吐き出されるものとしています。
ストレスも深呼吸とフレーズで対処してみましょう。
呼吸をするときに以下のフレーズを頭で唱えます。5回繰り返します。
吸うとき:言葉にする能力が、酸素とともに私の中に取り込まれていく。
吐くとき:自分の今日1日の感情が、言葉とともに吐き出されていく。
吸う息を活力として、吐き出される息をストレスと変換して、イメージを浮かべながら深呼吸してみましょう。
所見
この本を読んでいて、フレーズや呼吸など様々な取り組みが出てきます。でもそれら根底の考えは同じなのでは?と思いました。
自分をどれだけポジティブ(いい感情)で満たせるか?ということです。フレーズも呼吸も、ポジティブで自分を満たすための、取組みの1つであると思います。
管理人は、この本のいいたいことが、負の感情を自分の中に貯めて、置いたままにしないことだと、捉えています。
負の感情は、特に仕事をしていてはほぼ必ず発生し、防ぎようがありません。そのため、このように正しい知識と対処法を身に付けて、楽に生きていく術に変えていきましょう。
ではまた次の記事で。