唐突ですが、皆さんは人と会話をするときに何か気を付けてることはありますか?
何かしらの気遣いをしているよーという人はいますでしょうか。
管理人は、人と話すときはなるべくゆっくりに、順序立てて話すことを心がけています。しかし、だんだん何を話しているのか分からなくなることがあります。そして会話の最後には伝えたいことが伝わっているのか心配になるのがオチです。
今回の本は、そんな私にもしっかりと役に立ちそうです。著者はラジオDJの西任暁子さんという方です。
ラジオという耳が頼りのメディアで、どのような工夫をして言葉を届けているのかが、凝縮された本でした。
人は文字ではなく「音」で聞いている
会話の大前提として、人は文字ではなく「音」で聞いています。
例えば言葉でせいかく(正確)と言っても、意味が正確なのか性格なのか、その単語のみでは意味はわからないです。会話の文脈を読んで意味を判断すると思います。
言われてみればと思いますが、個人的には目からウロコでした。耳で聞く言葉と、目で見る言葉は別な性質を持つ、とここでは理解しておきます。
内容が「わかる」から話は噛み合う
笑いだけではありません。信頼も共感も、好感も、心が動く時はまず話の内容が「わかる」ことから始まります。
言葉にしても伝わらない・・・はなぜ起こる?
例えば、日本語でとびっきり漫才を聞いて、私たちが笑えるのは、日本語が「わかる」から です。漫才
を聞いて、頭で中身を理解して、それを瞬時に面白いと思えるから笑えるのです。
もし、同じ漫才を英語で言われても意味が分からず笑えないと思います。(英語が分かる方はゴメンナサイ。)
こうしてみると会話・聞き取りをしている時の頭は、一瞬のうちに凄い処理をしていますよね。
会話をするときは、とにかく相手目線で。
「まるいことば」を使おう
まるい言葉とは文字で見たときに、画数が多くて角ばった漢字でなく、ひらがなが多くてまるく見える言葉のことだそうです。
反対に画数の多く、四角く見える言葉は、比べて四角い言葉というようです。
本書では池上彰さんの解説を例に出しています。池上さんの解説は誰でも分かりやすい「まるいことば」を多用しているそうです。
【実際に使っていた言葉】
・助けましょう、と助の手が入った
・さらに調べなおした
これを四角く言葉にすると。。
・救済措置を実施した
・再調査を実施した
「見る」場合では四角い方が分かりやすいですが、「聞く」場合はまるい言葉の方が分かりやすい気がしませんか。
管理人は職場でよく専門用語を多用するのですが、これを聞いて改めなければと感じています。
お客さんの中にはは用語に詳しくない方も当然います。誰にでも分かりやすく伝える、という心がけをしたいですね。
例え話は相手が分かるジャンルで
「ニシトさんって、打率より出塁率を重視するタイプだね」ある時、友人が伝えてくれたこの言葉の意味を私は理解できませんでした。あまり野球にくわしくないからです。
「わかりやすい言い方」ほど相手に届く、話がはずむ
著者の西谷さんが、例え話をされるも自分が分からないジャンルだったため、ピンと来なかったというエピソードです。
相手に分かってもらえないと、笑いも会話も起こりません。
たとえ話をするならば、自分のではなく相手の得意ジャンルでしましょう。
「間」をつぶさない、むしろ大切
落語に漫才、スピーチに講演、どんな話も「間」があるからこそおもしろく、感動が生まれるのです。 もしかして、言いたいことを一気に話していませんか?
もしかして、言いたいことを一気に話していませんか?
対面の人と話が続かず、間を埋めるために、焦って変なことを言って変な空気になった経験は誰にでもあるんじゃないでしょうか。管理人は大いにあります。
この本を読むまでは、会話の中の沈黙=気まずい、良くないことだと捉えていました。相談や許諾などを持ちかけたときに、相手の沈黙に焦って、何か要らないことを言うことが多々ありました。
ですが、本書は会話を食事に例えていました。
会話は食事のように、相手の言葉を咀嚼する時間が必要、味わう間もなく次の食べ物が入ってきたら美味しさを味わえない、という旨の話はとても刺さりました。
続けざまにしゃべり続けることは、相手の考える時間を奪ってしまうことになりますね。
頭が真っ白になったら深呼吸!
本書では、西任さんは呼吸をすれば落ち着きを取り戻せると述べています。慌てている人の呼吸は短く浅くなります。そのような時に慌ててしゃべっても、内容も言葉もちんぷんかんぷんになりますよね。
そういう時こそ深呼吸をして落ち着きを取り戻すことが大事です。
個人的には会話に失敗したくない、と思ってしまうから焦りが発生するんだと考えています。極論ですが、会話に失敗しても誰も死ぬことはないぐらいの心意気を持ちたいですね。
話ている途中で相手の態度が変わったら…?
本書で1番「そういう手があったか!」と思った一文です。
「自分自身」と「自分自身の考え」を分けて捉えるです。
なんのこっちゃ?と思う方もいらっしゃるかもしれません。でも、他者と考えが合わない・否定された時にすっごく役に立つ考えでは?と思っています。
私も含め、自分の意見を述べて否定されることって怖くないでしょうか?
特に職場・組織内・目上の人に対して発言するときは自分の考えが受け入れられるだろうか、、と。
そんなときに自分の意見が受け入れられなくても、
受け入れられなかったのは自分の考えであって、自分自身はまで否定されていない、と考えることができます。
自分に自信がなくなると、会話・発言どころではないですよね。
話すときは相手に思いやりを持ちつつも、自分は疲れないように楽にいきましょう。